H.at

H.at ( HIRATA atelier )

 

ヒラタアトリエのデザイン技術をベースにした、
仕事と遊びのための普遍的且つスタンダードなデザイン。
シンプルで上質な日常に寄り添い、
身につける人の自然な美しさを優しく引き立てます。

saki

平田欧子の長女として生まれ、
2022年H.atのチーフデザイナーに就任。

触発されるモノコト

祖父の時代に作られた膨大な数のチップ(帽子の型) 「アートから民藝」「楽しさ、苦しさ」「長い年月によって磨き上げられた技術によって生まれる美」な どの人間から生み出されるエネルギーの形自然 (花木水石風) =言葉を発しない彼らですが、長い年月を経て今のフォルムや機能を備えて生きて いる。その力強い命というメッセージを無意識のうちに受け取り触発されています。

私にとっての帽子とは

帽子とは、「被ってみてはじめて、自分が知らない新しい自分の魅力を発見させてくれるもの」と考えて います。 そもそも帽子は、人の一番上に乗るアイテムだから表現力が強い。表現の幅を大きく広げ、その人のもつ 個性や考え方まで反映した雰囲気を醸し出してくれます。魅力を引き出すポテンシャルが大きいアイテム だからこそ、それを optimize できるクオリティを提供したいと考えます。

何を注ぎ込み何を語らせる

制作の過程で、手の温もりを通して愛情を濯ぎこみながら、被る人に優しくフィットし、ストレスなく被 れる心地よさをもたらしたいと考えています。そして凛とした美しさを纏って頂きたいと。

平田暁夫にインスパイアされたこと

イースターの帽子 幼い頃、祖父平田暁夫が個展か催事のためにイースターの帽子を作っていました。中央にモットルで縫い 上げられたニワトリがいて周りが藁で覆われてその周りに手でペイントを施した卵を 6~7 個載せたとて も楽しい帽子を作っていました。 卵に小さな穴を開けて、卵の中身を抜いて、色を塗っては乾かして。とても楽しくて子供ながら帽子に無 限な自由さを感じていました。祖父も楽しそうに「何色塗る?」「どんな柄にする?」と聞いてくれまし た。穴開けに失敗して卵が割れるなどのハプニングもありつつ、楽しみながら帽子の表現の自由とその可 能性を教えてもらいました。

帽子のクリエータになろうと決めた日 

アトリエでお仕事をしたいと決意したきっかけは祖父のお別れの会でした。たくさんの、平田の帽子を愛 用して下さるお客様、共同創作の機会を持っていただいた方々など、みなさん思い思いの帽子を素敵に被 って楽しく祖父を送り出して下さいました。私は、多くの方が素敵に平田の帽子を被っているところを見 て、こんなにも愛されていたのだと認識しました。いつもお店に並んでいる帽子が、イキイキと輝き喜んでいるように見え、帽子の美しさを知りました。長い年月を経て得た技術を絶やさず、センスの光るデザ インの創造を続ける、そのようなアトリエと帽子を残していきたいと心に決めた日でした。